2019.7.15
梅雨明け間近、
夏の暑さをすこしずつ感じるようになりました。
さて、
新たに〝山葡萄籠〟のお取り扱いをさせていただく事となりました。

令和に入ってからの出会い、
長野県 北アルプスの麓より山葡萄籠のつくりて〝才木良隆〟さん(IG @chotaroyamabudo)
この度お付き合いくださいます。
2.3年前から、
ずっと山葡萄籠の作家さんを探しておりました。日本のつくりてさんは高齢化が進んでいますし、かといって海外のものは‥やはり不安笑。
そう、つくりてさんは中々おりません。
お会いしてからは一瞬、
そう、私の決断はすべてお人柄から笑。
なんとも自然体で、
生き様がとても素敵な方です。
さて、ここから森の中へ入りましょうか。
目の前の山めがけて、長旅ですよ笑

空と太陽とキレイな空気、気持ちがいいですね。
さて、とても険しい山道?
すでに道はないですね。

標高1200あたりまで、ひたすら進みます。
経験も体力も、いろんな判断力と必要なスキルが多いですね。
さて、出てまいりました、
山葡萄です。
周辺の木々へ数メートルにわたり蔓を這わせて自生します。

直径は6㎝~10㎝ほど、、
木に絡まっている蔓をナタで切り落とし、その場で樹皮を採取してゆきます。
この樹皮をとれるのは、な、なんと1年に1度…!
僅か3週間程度、とても貴重な天然素材となります。
梅雨時期、が収穫なのですが水分をたっぷり含んでいると皮がむきやすいそうです。
逆にこの時期を逃すと全くむけなくなってしまいます。
大量に映えているものでもないですし、
蔓1本ではお財布ひとつもつくれないくらいです。
また、一度切った山葡萄は再生に時間がかかる為、今後はさらに希少となってゆきます。

ちなみに、
こちらがつくりての才木良隆さん。
とても山が似合いますよね?
私はchotaroさん(ご本人の通称)と勝手にお呼びしております。今後そうしますね.
自然の中からおすそ分け頂いた貴重な樹皮。
一度に運べる量も限られます。

原生林、
写真で見る限りは気持ちがよいですが、
大変なことも多々あります。
そう、
このような熊の爪痕も…

ず、ずいぶん深くありませんか?
お腹へってそうですし!
命がけとは大げさかもしれませんが、ものづくりの魂がこめられるのも納得です。
ここまでして、材料をとりにいくわけですから。
でも、可愛いコもおりますからね↓

いろんな生き物に出会いながら、
長い道のりを経ています。
採った蔓は乾燥させなめし、籠として編めるよう準備してゆきます。
chotaroさんはこのような過酷な山々への採取、
そして籠として編める技術を併せもったつくりてさん。

山葡萄は他の樹皮よりも硬いため、ほとんどのつくりてさんは男性が多いです。
さて、だいぶ纏めてしまいましたが、籠の完成です!

chotaroさんの籠には、すこしのユーモアが感じられます。
実物にて探してみてくださいね。それが使い手さんへ世界でひとつだけの籠の証です。
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ぜひ育てていく様をお楽しみ頂き、
20年後、30年後にかけがえのない山葡萄籠になることを願っております。
店頭にて、ご覧頂けますが、
一部online shop(おそらく25日〜)でも掲載いたします彡
最後に独り言‥、
数年前、若い頃に使っていたブランドもののバックなど時代や趣向の変化もあり、いくつも断捨離しました。
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すこし、考えなきゃな‥
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瞬間的な満足度、
劣化するものでなく、
ゆっくりと愛着の湧くもの。
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山葡萄籠は、
そういった大事な心をもっていると
思っています